Q：

ダイエットを終えるタイミングがわかりません。

数か月前から「プロテイン置き換えダイエット」を始め、目標体重をクリアしたのですが、ダイエットをやめてしまうとリバウンドするのでは？と不安になり、ずっと置き換えダイエットを続けています。今では、3食きっちり食べるのが罪悪のように感じてしまうことも。。。やめ時ってどうなんでしょうか？

A：

ダイエット目標達成おめでとうございます。ひとかたならぬ努力と引き換えに成功を手にされたこと、感服いたします。

よく耳にする「ダイエットが長続きしない」という悩みの一方で、やめてもいい状況なのに「ダイエットが続いてしまう」というお悩みは悩ましいかぎりです。悩ましいお悩みとは謎の日本語ですが、二重否定（否定の否定）が強い肯定であるので、悩ましいお悩みは激しく安心、深い安堵に包まれた平和な状況のような気がしつつも、やめ時について考えてみます。

クリスマスの朝、枕元でサンタクロースからのプレゼントを受け取る儀式はいつからか無きことにされます。兄や姉からサンタクロースの信憑性を吹聴されるとか、昨今だとGoogle先生に質問して答を得るなどして儀式が成立しなくなるのだと思います。他方で、三十路を過ぎてもいまだにサンタクロースに扮した親からプレゼントが届けられ続けるという方を知っています。やめ時のタイミングを逃してしまった結果なのでしょう。

町場の中華料理店でおなじみの短冊『冷やし中華はじめました』は、季節の移ろいとともに登場して無言で去っていきます。声高に始めておきながらやめ時を宣言することなく、しめやかに幕引きされる冷やし中華。その積極性と奥ゆかしさを兼ね備えた姿勢は日常生活でも模範としたいところ。

薄毛隠し用のかつら着用のやめ時はどうなのでしょう。やめ時があるとしたら、いつしか禿げ散らかしていても不自然ではない年齢に到達した頃かもしれません。長年覆い隠されていたものが公然と露わにされる瞬間、周囲の驚きと祝福に包まれる。あまりに神々しくよろめきを禁じ得ないので徐々に開放するという選択肢が望まれますが、かつらの場合、着けるか外すかの二択しかありません。

やめ時には大きく分けて３つあることがわかります。きっぱりとやめてしまう「かつら方式」、フェードアウトしていく「冷やし中華方式」、やめることをやめてしまう「なんちゃってサンタクロース方式」。置き換えダイエットをやめる上で参考にしていただければ幸いです。