スタッフのつぶやき
年齢に向き合う時
誕生日とは年を重ねる毎に特別感が薄れていくものです。
年齢がひとつ加わる日を一日千秋の思いで過ごした日々は遠い昔、次第に生まれてから何年経ったかに無関心になり、自分の年齢に向き合わなくなる。
永遠の１７歳、２回目の成人式、１０万６０歳、滝川クリステルさんと２つ違い・・・
多くの人はいつから自身の年齢をフワっと語るようになるのでしょうか。三十路を迎えた際にかけられた言葉『３０歳過ぎたらみんなお～んなじ！』を金科玉条としている方の話を思い出しました。
年齢をモヤモヤさせる人間社会の一方で、ワインをベースにした蒸留酒ブランデーの世界では、生まれ年つまりヴィンテージの存在が尊ばれています。
世界三大ブランデーのひとつ「カルヴァドス（アップル・ブランデー）」はＡＯＣ格付を持つ、りんごのお酒界のトップスター。
ブランデーと聞くとバスローブを着て暖炉の側で大振りのグラスを傾ける華麗なる一族的なイメージに襲われ、不埒な妄想が止まらなくなってしまいますが、かつてＡＯＣ格付となる前の「カルヴァドス」は、街場の飲食店で、コーヒーを飲み干したカップに注いで飲まれ、労働者階級に人気を博したとのこと。
その話を聞き、ごはんを食べた後の茶碗にお茶を注いで飲む行為を彷彿とし、「カルヴァドス」との距離を勝手に縮めております。
ヴィンテージ・カルヴァドスが入荷しました。
生まれ年が大声で語られる世界と、カルヴァドスが大衆の酒だったことを思うと、年代物のブランデーは恐れるに足りず。近しい方へのお祝いはもちろん、自分への誕生日プレゼントに同い年のヴィンテージ・カルヴァドスをご利用ください。１本のボトルの中に自分の人生と同じだけの時が刻まれています。
